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赤と黒のクールな漆器〜双龍彫彩漆盆〜

 

こんにちは、わたしです。

 

今日は、双龍彫彩漆盆(東京国立博物館蔵)について書いていきますよー。

 

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赤と黒の組み合わせがとても美しいです。

二匹の龍が作品のまとまりを上手く作っています。

 

双龍彫彩漆盆って?

 

キャプションについていたこの名前ですが、最初に用語の解説からしておきます。

 

双龍とは、そのまま二匹の龍のことです。

彫彩とは、彫刻+彩色を表しています。

漆盆は、漆のお盆のことです。

 

このお盆は中国の清時代、乾隆帝の時代(1736-95)につくられたものです。

 

清時代は、漆芸においてこの作品で使われている技法「彫漆」が流行った時代でもあります。

 

漆芸の技法:彫漆とは

 

彫彩と書かれていますが、使われている技法としては彫漆です。

 

この技術は、漆を何層にも塗り重ねたのち、文様を掘り出して表す技術のことを指します。

 

中国では、宋、元、明と発展してきた技術で、清の時代にそのピークを迎えます

 

彫刻が凄すぎて使えない

 

よく見ると気づくことがあります。それは、「お盆なのにお盆として使えないんじゃない?」ということ。

 

あまりにも彫漆が巧みなのでお盆としては使えない領域まで来ています。

 

つまり、お盆を作り彫刻した結果、そうやすやすと使えないお盆になった。

 

工芸の中には時折このような「無用」になった物があります。「凄すぎて使えないよ」と言わせる本物です。

 

工芸家は、この「実用品だけど使えない」物を作るために努力しているアーティストともいえます。その点で見ると、この作品は立派な工芸品と言えるんですね。

 

 

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おわり